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公開日:平成28年7月31日
工業統計調査は、全国すべての製造業に属する事業所を対象(本調査は従業者4人以上の事業所が対象)とする調査で、明治42年の開始当初は5年に1度の調査でしたが、初めて国勢調査が実施された大正9年から毎年実施されている調査です(右図は明治42年に実施された工場統計総表(現在の工業統計調査)の静岡県のページです)。
それでは、工業統計調査の結果から静岡県の製造業の動きを見てみましょう。
「明治42年工業統計総表 靜岡縣種類別職工表」
出典「経済産業省 工業統計調査」
上図は、昭和30年から平成26年まで60年間の工業統計調査における従業者4人以上の事業所数の推移です。
高度経済成長の波を受け、順調に増加した事業所数は、石油ショックを経た安定成長期にも緩慢に増加傾向を示し、昭和63年にピークを迎えましたが、平成5年のバブル崩壊以降、急速に落ち込みました。
本県では、最新調査の平成26年工業統計調査において、従業者4人以上の事業所数が1万事業所を割り込み、ピーク時のおよそ半分となっています。
出典「経済産業省 工業統計調査」
続いて、製造品出荷額等の推移について見てみましょう。
上図は、昭和30年から平成26年まで60年間の工業統計調査における従業者4人以上の製造品出荷額等の推移です。
本県では、昭和56年に10兆円を、平成元年に15兆円を突破しました。バブル崩壊後の平成6年には一旦落ち込みますが、平成19年に19.4兆円とピークを迎えました。
その後、平成21年にはリーマンショックにより大幅に落ち込み、平成23年に発生した東日本大震災以降は平成元年水準である15兆円台まで落ち込みましたが、最新調査の平成26年工業統計調査の結果では、6年ぶりに16兆円を上回る結果となりました。
事業所数のピーク時である昭和63年と平成26年を比較しますと、事業所数では、約半数となりましたが、製造品出荷額等では、約2兆円の増となっており、省力化・高付加価値化の進展が見て取れ、日本のものづくりの歩みを象徴したものとなっております。
出典「経済産業省 工業統計調査」
本県の製造業は全国の中でどれくらいの構成比となっているでしょうか。
上図は昭和55年から平成26年までの本県の製造品出荷額等の全国順位の推移です。2000年代以降は5位以内で推移しており、本県は国内でも有数のものづくり県であることがわかります。
最後に、平成26年工業統計調査から本県の製造品出荷額等が全国第1位であった品目を一部御紹介します!
出典「経済産業省 平成26年工業統計調査」
※各品目名は平成26年工業統計調査の分類による。